小麦アレルギーとは
- 小麦を摂取した際、体質から出る症状(アレルギー)
- 小麦に含まれるタンパク質を免疫が異物として認識し過剰に反応した結果
- アレルゲンの型が微妙に異なっているため、薄力粉は反応するが、中力粉は大丈夫などいろいろな種類がある
- 今まで小麦を食べても大丈夫だった人が急に小麦アレルギーになることがある
アレルゲン
- アレルゲン:アレルギーを引き起こす物質
- 三大アレルゲン:鶏卵・牛乳・小麦
症状
- 赤い発疹・蕁麻疹・かゆみ・まぶたの腫れ
- ノドの痛み・違和感・吐き気・嘔吐・腹痛・下痢
- くしゃみ・鼻水・鼻づまり
- 喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒュー)・声がかれる・咳・呼吸困難
- 脈拍が多い頻脈・血圧低下・手足が冷たい
- 元気がない・活動レベルの低下・めまい・不穏・意識消失
食品・製品
- 小麦粉(薄力粉・中力粉・強力粉・デュラムセモリナ粉など)
- 天ぷら粉・お好み焼き粉・パン粉
- 小麦を含む加工食品
- パン全般
- 麺類(スパゲティ・パスタ・うどん・中華めん・ラーメン・そば・そうめんなど)
- シチュー・カレーのルウ・餃子の皮
- 天ぷらの衣・フライの衣
- シュウマイ・春巻き・肉まん・グラタン・お好み焼き・たこ焼きなど
- お菓子・クッキー・ドーナツ・ホットケーキ・マカロニなど
- ケーキ・ビスケット・瓦せんべい・麩菓子など
- 麦芽ドリンク・ビール・ウイスキーなど
- 水飴(小麦麦芽から作ったもの)
- 麩
- 小麦麦芽油
- 小麦を成分にした石鹸
- 一部の調味料
アレルゲン表示義務
- 市販されている加工食品などにアレルゲンを表示する義務がある
- 表示義務があるのは小麦・卵・牛乳・そば・落花生・えび・かに
注意点
- 大麦・ライ麦・オートミール・オーツ麦などにも注意が必要
- 醤油の原材料表示に小麦の記載はあるが、醸造の過程で小麦のタンパク質が完全に分解されるため、基本的に醤油を除去する必要はない
- 麦芽糖は小麦とは関係がない
- 医師に相談し、除去は必要最小限にする
代替食品
- 主食はごはんを中心に
- 雑穀粉・米粉・片栗粉・葛粉など
- 米のパン・めんなど
- 米粉・あわ・ひえなど
- コーンスターチ・上新粉・タピオカ粉
- 春雨・ビーフン・フォー
- 小麦不使用のコーンフレーク・コーングリッツ
- 小麦を使わないパスタ・ケーキ・調味料など
- 雑穀(稗・粟・きび、キヌアなど)
- イモ類
- 米粉パンは「グルテンフリー」のものを選ぶ
- 主治医などの指示のもとでで利用する
予防・治療
- 小麦を含むものを一切とらない
- 小麦製品の摂取を控える
- 食物依存性運動誘発アナフィラキシーの場合は、小麦製品を食べて、数時間安静にしておくことで、予防できる
- 食物依存性運動誘発アナフィラキシー:小麦を食べるだけでは平気だが、食べたあとに運動した場合にのみアレルギーが起こる
- グルパール19Sに対するアレルギーの場合は、加水分解小麦成分を含む石鹸・化粧品を控える
- アレルギー症状の程度により、抗ヒスタミン薬・ステロイド・エピネフリンが使われる
- アナフィラキシーから30分以内に、エピネフリンを使用すると救命できる
- 小麦を少しずつ食べ、アレルギーの症状を抑える免疫療法(経口減感作療法)がある