ビタミンB6

  • 英語:vitaminB6
  • 水溶性ビタミン
  • 3種類の天然型ビタミン(ピリドキシン・ピリドキサール・ピリドキサミン)を含む

働き・効果

  • 脂肪やたんぱく質を分解してエネルギーに変換
  • 炭水化物の代謝を助ける
  • 丈夫な身体を作る
  • 免疫力を高める
  • 皮膚の再生や女性ホルモンを整える
  • ニキビや口内炎の予防
  • ハリやツヤのある、みずみずしいお肌を作る
  • 余分な脂肪燃やし、肥満への予防
  • 皮膚、粘膜、髪の毛の健康維持
  • 疲労回復の効果がある
  • 神経の機能を正常に保つ、精神を落ち着かせる
  • ナイアシン不足を予防する
  • インスリンの合成にも効果
  • 腎臓結石、心臓病、動脈硬化、心筋梗塞の予防
  • 月経前症候群の軽減
  • 妊娠中毒症を改善
  • 妊娠期の「つわり」の症状(吐き気・嘔吐)の改善
  • セロトニンレベルの低い多動性脳機能障害症候群の改善
  • 非ステロイド性抗炎症薬との併用による慢性腰痛の改善
  • 葉酸サプリメントとの併用で高ホモシステイン血症の改善
  • 遅発性ジスキネジーの改善
  • 肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ
  • 遺伝性鉄芽球性貧血の治療効果
  • ダウン症、手根管症候群、糖尿病性神経障害の予防
  • エイズなどのウイルス治療に効果
  • 鉄芽球性貧血の治療に効果

摂取・吸収

  • 小腸で吸収される
  • 腸内細菌によって体内でも作られる
  • 加工食品、冷凍保存ではビタミンBが損失しやすい

ビタミンB6と相互作用がある薬、摂取には注意が必要

  • アミオダロン(抗不整脈薬)
  • レボドパ(パーキンソン病薬)
  • フェニトイン・フェノバルビタール(抗てんかん薬)

ビタミンB6の吸収を阻害する薬・成分

  • エストロゲン
  • ヒドララジン
  • テオフィリン
  • イソニアジド
  • アルコール

摂取量

推奨量(mg) ※は目安量
年齢(歳) 男性 女性 上限量(mg)
0〜5(月) ※0.2 ※0.2 -
6〜11(月) ※0.3 ※0.3 -
1〜2(歳) 0.5 0.5 -
3〜5(歳) 0.6 0.6 -
6〜7(歳) 0.8 0.7 -
8〜9(歳) 0.9 0.9 -
10〜11(歳) 1.2 1.2 -
12〜14(歳) 1.4 1.3 -
15〜17(歳) 1.5 1.2 -
18〜29(歳) 1.4 1.2 60
30〜49(歳) 1.4 1.2 60
50〜69(歳) 1.4 1.2 60
70以上(歳) 1.4 1.2 60

食品・食材

  • とうがらし
  • にんにく
  • ドライイースト
  • ピスタチオ
  • マッシュポテト(乾)
  • まぐろ(びんなが)
  • 酒粕
  • 抹茶(粉)
  • ビーフジャーキー
  • さとう(黒)
  • ごま
  • 牛肉(レバー)
  • まぐろ/赤身
  • まぐろ/脂身
  • かつお(秋獲り)
  • かつお(春獲り)
  • 鶏ひき肉
  • いわし(丸干)
  • 鶏肉(レバー)
  • さけ(しろ鮭)
  • まぐろ(きはだ)
  • かも
  • 鶏ささみ
  • 塩さけ
  • 豚肉(レバー)
  • 鶏むね肉(皮なし)
  • さんま(開き)
  • スモークサーモン
  • 生ハム(長期熟成)
  • あじ(焼)
  • さんま(生)
  • さば
  • 子牛肉(リブロース)
  • 牛肉(もも/輸入)
  • ローストビーフ
  • とびうお
  • いわし(焼き)
  • しいら
  • くじら(赤肉)
  • まぐろ(めばち)

不足・欠乏

ビタミンB6の不足しやすい人

  • アルコールを大量に飲む人
  • 抗生物質服用者
  • たばこを吸う人
  • タンパク質をたくさんとる人
  • 妊娠中の女性
  • ピル(経口避妊薬)常用者
  • 月経前症候群の人
  • 風邪やインフルエンザで薬を服用する人
  • シスタチオニン尿症患者
  • キサンツレン酸尿症患者

ビタミンB6不足・欠乏の症状

  • 肌荒れ、赤い発疹、湿疹、脂漏性皮膚炎
  • 口内炎、口唇口角亀裂、口角症、舌炎
  • 歯石増加、虫歯、歯ぐきの異常
  • 免疫力低下、食欲不振、おう吐、下痢、つわりの悪化
  • 抑うつ、短気、多発性神経炎
  • 麻痺発作、手足のしびれやけいれん
  • 聴覚過敏、脳波異常、精神錯乱
  • 貧血、血色素減少、血管障害
  • 動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞
  • 発育不良、乳児痙攣
  • 胃炎、潰瘍、浮腫、脂肪肝、腎臓結石

過剰摂取・副作用

  • 普通の食事をしていれば、過剰症が起こることはない
  • 一時的に上限量を超えた場合でも、短期間なら、過剰症が起らない

症状

  • 吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振
  • 頭痛、錯感覚、眠気
  • 筋肉の脆弱、骨の疼痛、乳房の痛みと膨張感
  • 感覚神経障害、末梢神経の痛みやしびれ
  • 精巣萎縮、精子数減少
  • 血中ASTの上昇、血中葉酸濃度減少
  • 知覚障害、神経毒性、光過敏症
  • 腎臓結石