カリウム

  • 英語:kalium;potassium
  • 筋肉細胞、骨、脳、肝臓、心臓、腎臓などに多いく存在する

働き・効果

  • 細胞内液にあり、細胞の浸透圧を維持する
  • 心臓機能、筋肉機能を調整する
  • 細胞内液の浸透圧が一定に保ち、体内の水分量調節
  • 細胞を正常に保ったり、エネルギー生産に関わる
  • 神経細胞(膜)で刺激伝達物質となり、神経伝達に役立つ
  • 腎臓に老廃物排泄を促す利尿作用、痩せる効果、尿路結石予防
  • ナトリウム(塩分)の排出に働き、血圧を正常に保ち、脳血管障害予防

摂取・吸収

  • 調理で失われやすい
  • 食材は煮ると約30%損失してしまう
  • 煮る場合は味噌汁・スープ料理にすると効率的
  • コーヒー・砂糖はカリウムを体外に出すため、同時摂取は避ける
  • 新鮮なものほど含有量は多い
  • 精製食品・油脂類にはほとんど含まれていない
  • 食塩を多く摂取すると、ナトリウムと一緒に排泄される

摂取量

カリウムの摂取目安量(mg/日)
年齢(歳)
0〜5(月) 400 400
6〜11(月) 800 800
1〜2(歳) 800 800
3〜5(歳) 800 800
6〜7(歳) 1,100 1,000
8〜9(歳) 1,200 1,200
10〜11(歳) 1,500 1,400
12〜14(歳) 1,900 1,700
15〜17(歳) 2,200 1,600
18〜29(歳) 2,000 1,600
30〜49(歳) 2,000 1,600
50〜69(歳) 2,000 1,600
70以上(歳) 2,000 1,600
授乳婦:+370
  • 高血圧の予防を目的とした摂取基準は成人男女いずれも、3500mg

カリウムを含む食材・食品

  • こんぶ(乾)
  • わかめ(素干し)
  • とろろこんぶ
  • ひじき(乾)
  • ベーキングパウダ
  • インスタント珈琲粉
  • あおさ(乾)
  • 切干だいこん(乾)
  • パセリ
  • 豆みそ
  • よもぎ
  • こんぶつくだ煮
  • アボカド
  • ひきわり納豆
  • ほうれん草(生)
  • ゆりね
  • ザーサイ
  • 納豆
  • きゅうりのぬか漬
  • やまといも
  • ぎんなん
  • 大豆(ゆで)
  • ほや
  • 中国ぐり
  • 里芋
  • あしたば(生)
  • かぶの葉のぬか漬
  • 焼き芋
  • にんにく
  • モロヘイヤ
  • からし菜漬け
  • おかひじき
  • あゆ(天然/焼)
  • にら(生)
  • たくあん漬
  • たい(焼)
  • かぶのぬか漬(根)
  • しそ
  • チリソース
  • あじ(焼)

不足・欠乏

  • 野菜・果物を食べない人は不足の可能性がある
  • 好き嫌いの偏った食生活もカリウム欠乏症を引き起こす
  • カリウムが汗と共に失われる
  • 食塩の摂取量が多いとナトリウムとともに排泄される
  • 慢性的な下痢、利尿剤の長期利用、コーヒー、酒、甘いものもカリウムを減らす
  • 糖尿病の人も欠乏しやすい

症状(低カリウム血症)

  • 夏パテしやすい、むくみが出てくる
  • 筋肉が弱り、力が出ない
  • 手足のしびれ、けいれんが起こる
  • ストレス増大、イライラ、不安感
  • 食欲不振、便秘、下痢、吐き気、脱水
  • 高血圧、低血糖、糖尿病
  • 不整脈、心不全、脳卒中、心停止、心筋梗塞
  • 神経障害、精神障害、知覚が鈍く、反射が低下
  • 尿の濃縮力障害や膀胱麻痺、排尿困難を起こす
  • 腸閉そく症、腎う腎炎

過剰摂取・副作用

  • 過剰なカリウムは腎臓から排出されるため、通常の食事で過剰摂取はない
  • 感覚異常、虚弱、弛緩症
  • 無気力、めまい、精神錯乱
  • 低血圧、血便、不整脈、心ブロック、死
  • 腎臓機能が低下している人は、高カリウム血症を引き起こす