リン
- 英語:phosphorus
- ミネラル(カルシウムに次いで多い)
働き・効果
- 骨や歯を作る
- 筋肉・脳・神経・肝臓など全ての組織に含まれ、生命維持に不可欠
- エネルギーをつくり出し、運搬、蓄える
- 細胞膜や遺伝をつかさどる核酸をつくる
- 細胞の分化・成長・浸透圧の調節に必須
- 体液中性保持作用
- 神経の機能を正常に保つ
- 糖質の代謝を高める
- 骨や歯の形成、健康に役立つ
- 筋肉の収縮調節を行う
- 新陳代謝の改善
- くる病の予防・改善
- ナイアシンの活性化を促し、疲労回復を助ける
摂取・吸収
- カルシウムとバランスよく摂取することが大切
- 牛乳に含まれるリンはカルシウムとのバランスがよい
- 肉、魚、卵はリンの割合が高いため、カルシウムの吸収を隕害する
- 腎臓に障害がある場合はリンの摂取を避けるべき
リンの摂取が必要な場合
- 歯ぐきや歯が弱い
- 歯周病
- 関節に痛みがある
- 神経症
摂取量
目安量(mg/日) | 男性 | 女性 | 上限量 |
0〜5 (月) | 120 | 120 | |
6〜11 (月) | 260 | 260 | |
1〜2 | 600 | 600 | |
3〜5 | 800 | 700 | |
6〜7 | 900 | 900 | |
8〜9 | 1100 | 1000 | |
10〜11 | 1200 | 1100 | |
12〜14 | 1200 | 1100 | |
15〜17 | 1200 | 1000 | |
18〜29 | 1000 | 900 | 3000 |
30〜49 | 1000 | 900 | 3000 |
50〜69 | 1000 | 900 | 3000 |
70以上 | 1000 | 900 | 3000 |
妊婦 | | +0 | +0 |
授乳婦 | | +0 | +0 |
食品・食材
- ベーキングパウダ
- 煮干し
- たたみいわし
- するめ
- 脱脂粉乳(粉)
- 干しえび
- 高野豆腐(乾)
- パルメザンチーズ
- しらす干し(半乾燥)
- プロセスチーズ
- いわし(丸干)
- たまご(卵黄)
- いくら
- いかなご
- すじこ
- きんめだい
- しらす干し(微乾燥)
- たらこ(焼)
- あゆ(天然/焼)
- キャビア
- あゆ(養殖/焼)
- しらこ
- うに
- たらこ(生)
- いわし(油漬)
- ししゃも
- 桜えび
- わかさぎ
- ハム(ロース)
- とびうお
- ハム(ボンレス)
- はまぐりの佃煮
- 豚レバー(肝臓)
- まぐろ(めばち)
- カマンベールチーズ
- 牛肉(レバー)
- 伊勢えび
- あじ(焼)
- 車えび
- まぐろ(びんなが)
- 加工食品、スナック菓子、ファーストフード、インスタント食品、缶詰、清涼飲料水などにリンが多く含まれている
不足・欠乏
- 普通の食事で不足することはない
- 腎臓機能障害、アルミニウム、マグネシウムを大量に摂取した場合、リン不足が起きる
症状
- 体重減少、疲れやすい、倦怠感、衰弱
- 食欲不振、新陳代謝の低下
- 歯周病、歯が弱くなる、関節炎
- 筋肉の衰えに伴い筋力が低下する
- 結石ができやすい
- 胸郭の変形
- 骨格筋症、骨軟化症、骨折、骨の痛み、骨の石灰化の遅延
- 溶血性貧血、心筋症、低リン酸血症、昏迷、昏睡へ進行し、死に至る
- 子供の場合、発育不全やくる病
過剰摂取・副作用
- 外食や加工食品に偏る場合は、リン過剰摂取の可能性がある
- ミネラルのバランスが壊れ、体内のカルシウムが減る
- マグネシウムが吸収されにくくなる
- 低カルシウム血症
- 骨や歯を弱くなる、骨代謝障害
- 腎臓結石、腎不全、腎機能の低下
- 副甲状腺機能の亢進、肝機能の低下
- 骨粗鬆症、腎臓病の人はリン摂取を避けなければいけない