炭水化物(糖質)
- 英語:carbohydrates
- たんぱく質・脂肪と共に三大栄養素と呼ばれる
- 体内では合成できない
- 主に植物の光合成でつくられる
- 吸収されやすく、利用されやすいエネルギー源
糖質
- ぶどう糖に分解され、体を動かすエネルギーになる
- 大きく分けると、単糖類・少糖類(二糖類・オリゴ糖)・多糖類がある
- 脳の唯一のエネルギー源
- 炭水化物からしか作られない
- 脂質・たんぱく質に比べ、素早く使える
単糖類
- 分解できない最少状態の糖類、他の糖類の基本となる
- ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトース(別名脳糖)などがある
- ブトウ糖(グルコース)は、活動に欠かせないエネルギー源(唯一脳のエネルギー源)
- 果糖(フルクトース)は、水に溶けやすい、甘味が強い、血糖値が上がりにくい、代謝が速い
- ガラクトースは、体内で合成できる。乳糖、糖脂質、糖たんぱく、細胞膜、神経細胞の構成成分、脳神経の発達に欠かせない
少糖類(二糖類・オリゴ糖)
- 二糖類は、単糖類が2個結合の状態
- オリゴ糖は、3〜20個くらいが結合した状態(定義は統一されていない)
- 乳糖(ラクトース)は、哺乳類のミルクに含まれ、赤ちゃんの大切なエネルギー源、善玉菌を増やしおなかの調子を整える
- ショ糖(スクロース)は、砂糖の主成分、水に溶けやすい
- 麦芽糖(マルトース)は、ブドウ糖が2つ結合したもの。砂糖に比べカロリーが少なく、吸収が遅いため血糖値の上がりが緩やか
- トレハロースは、保水性が高く基礎化粧品に使われる。加工食品にも使用されている
多糖類
- デンプン(澱粉)、穀類・イモ類に多く含まれる
- グリコーゲン、肝臓に蓄え、必要に応じブドウ糖に分解・使用される。長時間運動の筋肉に主なエネルギー源
- セルロース、植物繊維などの主成分。栄養・繊維製品・代替燃料に使われる
働き・効果
- エネルギー源として即効性の働きを持つ
- 脳や中枢神経系のエネルギー源
- 細胞の活動に必要なエネルギーの供給
- アミノ酸やたんぱく質の生合成に必要
- 糖たんぱく質、糖脂質、核酸の成分となる
- 脳、赤血球、神経系、筋肉等はぶどう糖だけをエネルギー源とする
- 身体や筋肉、脳を働かせるための体温を作る
摂取・吸収
- 同時に、ビタミンB1を摂取したほうが効率的
- 脳は基礎代謝量の約2割のエネルギーを消費する
- 糖質はエネルギー源として1g当たり4kcalになる
- 一部は血液中に血糖として入る
- 多すぎた場合、血液中の血糖は脂肪として蓄えられる
- 吸収率が高く、即効性がある
- 糖質は、同じエネルギー源でも脂質やたんぱく質よりすばやく使える
- 長時間の運動には脂質が使われるが、激しい運動には糖質が使われる
摂取量
炭水化物を含む食品・食材
主に、米・パン・麺類・イモ類・果物・砂糖入りお菓子・飲料など
- グラニュー糖、上白糖、はちみつ、みりん
- くりの甘露煮、かるかん
- さくら餅、大福もち、りんごジャム、干しブドウ、草もち
- 乳酸菌飲料
- くずざくら、あんずジャム、もち、いちごジャム
- うずら豆、あずき缶詰、
- いまがわ焼、くり(中国ぐり)
- マーマレード、かしわもち、くし団子(あん)、ホットケーキ
- くし団子(しょうゆ)、ういろう、ブルーベリジャム
- 肉まん、おこわ(赤飯)、イングリッシュマフィン
- なら漬、水ようかん
- さつまいも(焼き)、中華めん(蒸し)、米みそ/甘みそ、精白米、食パン
- 砂糖(上白糖)、あめ、ガム
- らくがん、ベビーボーロ
- 黒砂糖、タピオカ(乾)
- はるさめ、コーンフレーク
- 小麦粉、片栗粉、薄力粉
- せんべい(甘辛)
不足・欠乏
- 疲労感・脱力感が強くなる
- 病原菌に対する抵抗力が弱くなる
- 思考力の低下、筋量の低下する
- 脳が栄養不足となり、ボーッと したり集中力が続かない
- 脳に影響し、身体の状態を勘違いする
- 脳や神経系にエネルギーが補給されず、ひどい場合は意識を失う
- 肝臓も弱まる
- 身体が臭くなる
- 口内炎、肌荒れ、肌の衰えを招く
- 代謝が落ちる
- 病気にかかりやすくなる
- 太りやすい体質になる
- 筋肉や内臓が痩せたり、ケトン血症になる
- 血糖値が極端に低下すると意識を失う
- 「ケトアシドーシス」という昏睡状態を引き起こす
過剰摂取・副作用
- 肥満の原因になる
- ミネラルの吸収を阻害する
- 糖尿病、心臓病、高脂血症などの生活習慣病を引き起こす