2、3年くらい前からだと思います、今月の初めあたりまでずっと枕を使わないで寝ていました。きっかけはある朝起きたら、今までにないくらいスッキリしていて、すごくぐっすりと眠れたことでした。「睡眠とはこういうことか!」と驚き、頭がすっきりしていて爽快感すら覚えました。体の疲れが100%取れて、特に何がいいことがあったわけでもないのに、人生って幸せだー!と感じまくりました。
あの”衝撃”は今でも覚えていますが、過去の衝撃は薄れていきます。今では頭が覚えているだけで、”実感”はありません。しかし、これが枕を使わないのをやめた理由ではありません。因みに、枕を使わないときは夢を一切見ないです。
枕を使わないで寝るのはいろいろと効果があるらしい、「ストレートネックに良い」「首にシワをつけない」「肩こりに良い」「偏頭痛に効く」「ハゲとしわ防止」など、私の場合は単に質のいい睡眠ができるので使わないで寝ていました。
あとは、そうですね、ちょっと恥ずかしいですが、「枕を使わないで寝ている」という気取りでしょうか。世間では少数派だと思いますので、そんな特別の自分を気取っていました。もちろん誰かがに自慢気に話したわけではないですが、密かに枕を使わない自分に特別感を感じたいがために、というのが枕を使わないもうひとつの理由です。
一般的にはテレビの影響が大きいのではないかと思います。どこのなんとかセレブあるいは女優が枕を使わないで寝ていると聞くと迷わずにそれを真似するのは馬鹿馬鹿しいすぎるので、典型的な操り人形タイプになるから勘弁してください。
なぜ睡眠によいかというと、やはり血液の流れが関係しています。昼間は立て活動するため、一番上に位置する脳に血液を届けるのに心臓に負担がかかっています。心臓が重力に逆らって頑張るより、重力を無くすあるいは重力そのものを利用して血液を届けるほうが容易により多く送れます。この原理を利用した「逆立ち勉強法」なんかが流行っていたりいなかったりしています。
体が横になった場合、重力の影響がぐっと減り、心臓が楽に全身に血液を送れます。この場合、脳にも立っている状態より多く血液が流れ込みます。寝ているときでも脳はいろいろの処理を行っていますので、血液は不可欠です。
個人差はあるが枕を使わない場合の頭の位置は心臓より低いため比較的多くの血液が供給されます。これが私の枕を使わない快眠法の真相です。
あの衝撃な出来事(たまたま枕を使わないで寝る)から1年くらいが経った頃、薄々と「あれ、目覚めがよくない日もあるなー」と思い始めました。しかし、あの出来事はインパクトが強すぎて、やめようとは一切考えませんでした。
とある朝、目に異変を感じて鏡を見たら「まぶたが腫れているのではないか!」とびっくりして、どうしようどうししょうと病院に行こうかとも思いました。結局、いろいろ調べた結果どうも枕を使わないのが原因らしい。というのは、まぶたは非常に薄く中の毛細血管が血液に圧迫され腫れあがったのでした。
あれから1週間くらいは枕を使って寝ていたら治りました。その後も”快眠”を求め、恐れおそれ枕なしで寝てみたら大丈夫だったので、また再開しました。
さらに1年くらい経った頃の先月、だんだん枕を使わないデメリットが”じわじわ”と姿を表しました。まずは首です、首に違和感を感じるようになりました。左は大丈夫ですが右に曲げると一ヵ所がある角度だけちょっと痛いです。あと、首の関節を鳴らすことができるようになりました、これも右にだけです。
枕を使わないと寝返りが打てないので、寝ている間はずっと同じ体勢がほとんどです。仰向けはまだいいんですが、うつ伏せだと首を左か右にぐっと曲げないといけません。最悪なのは私の場合、このうつ伏せ姿勢じゃないと眠れないのです。しかも首を右に曲げた状態がベストで、1年間くらいずっとこの体勢が続いていました。
弊害は首の痛みだけではなく、その体勢で寝ていると頬が圧迫されてよだれが出てしまいます。少々潔癖症の私はその度に起きてしまいます。するとすぐには眠れなくなり、ようやく寝たと思ったらもう朝になったことがほぼ毎日続いたのです。
さらに、寝返りを打たないと全身の血流が悪くなり、疲れが取れなくなります。最終的には一気に朝まで寝ることができなくなり、2、3時間くらい寝たら必ず一回起きてしまい、すると変な時間に睡魔が襲ってきます。そこで寝ると夜はさらに寝れなくなります。
仕事のストレスもあって深刻な睡眠不足に見舞われ、昼間に寝ていたりして仕事にも支障を来し完全な悪循環です。
しかし、その時はまだ原因である枕を使わないことに気づいていなく、改善するために仕事を減らすことにしました。当然一向に効果がなく、挙げ句にインフルエンザにかかりました。免疫力が下がったせいでしょうが、人生初のインフルエンザには散々苦しまれました!
因みに、枕を使わないと口呼吸になりやすいという。仰向けに枕を使わないで寝た場合、首の皮膚や筋肉にあごが引っ張られ口が開いてしまい、口呼吸になってしまうという。口呼吸のデメリットは別の機会にお話しします。
人類の進化と同じように、偶然がすべてで、私もまた偶然がきっかけで枕を使わなくなり、偶然で自分のベスト枕を見つけました。それが以前無印良品で買ったシートクッションでした。中の詰め物がポリエステルで、その硬さと高さ(低め)が素晴らしいです。2年前のあの衝撃がもう一度蘇りました。この1年間になかったぐっすり睡眠に出会えました。一気に朝まで!
これが今月の話で、今現在まで2週間くらいずっと無印良品のシートクッションで快眠を実感しています。もちろん何れはちゃんとした枕を見つけないといけないのですが、それまではこれを愛用したいと思っています。
私は極端のやり方をよくしてしまうので、今回の失敗もそのせいであることは明白です。高い枕を使っていたところに、枕なしの良さを知ってしまって、今度はその正反対な徹底的に枕を使わないことにしていました。また、これからはたまに枕を使わない日もあっていいと思っていますし、その日の調子や状況で使わないあるいは高めの枕を使うかを判断すればいいのです。
やはり中庸が人間の生き道なのかもしれません。もちろん枕を使うか使わないかは人それぞれで極端に高くなく、あるいは極端に低くもなく、調節しながら使ってみて自分のベストを探すべきです。
科学的には
1、首がリラックスしている
2、呼吸(気道)の通りがよくなる
3、首を通る神経がゆるめられ、血流がよくなる
というのが最適な枕だという。
さらに、これを根拠に計算した結果が頭と布団との間の角度が15度前後が最適となっているみたいです。ですが、何年か後にまた違うことをいうのが医者や科学者なので。。。
正直なところ、これからはずっとこれっと決めずに、その日その日で使う使わないを決めればいいと思っています。
いい睡眠は気分のいい1日の始めりですし、仕事の効率も上がるし、肌の状態もよくなるし、、、人生は睡眠あり!