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神戸児童連続殺傷の加害者手記「絶歌(ぜっか)」の出版と殺し屋と文明

神戸市で1997年に児童連続殺傷事件を起こした当時14歳の加害男性の手記「絶歌(ぜっか)」が大田出版で出版されました。ということは、これから、膨大な印税が加害男性少年Aの口座に振り込まれることになります。イカにもアメリカっぽい「事件」ですが、この国、日本で起きていることは、正直驚きです。

あまりタイムリーではない記事を書くのは、タイムリーが嫌いだからです。流行りというものは私をばかにしてしまいますから。

実は、アメリカにも過去はこんな事件がありました。それがきっかけで、今ではほぼすべての州で、これを禁止する法律が作られています。いい意味でも悪い意味でも、日本は遅れている。

語弊を恐れずに申し上げますと、もう、やっていることは殺し屋と変わらない!

きれいな理屈をたくさん並べても、人殺しが許されるこの世の中じゃ、文明とか、人権とか、民主主義とか、クソ食らえ!ましやこれを利用して金儲けするなんて、、、人間は自惚れ過ぎていませんか、何かにでもなったつもりですか。これなら、中世の火炙りの晒し刑のほうがよっぽど健全ではありませんか。

この事件の行方は

冒頭から怒りを爆発させました。世論の風向きはこんなところでしょうか。大田出版もこれで一気に有名になりました。一石二鳥!しかし、めでたしめでたしという訳には行きません。

相当シビアな問題ですので、慎重に考えねばです。正直なところ、研究対象としての価値はあると思いますが、本として出版する必要はなかった。それに、遺族の気持ちや倫理問題なども絡み合っていますし。

大田出版についてですが、僕なんかに批判する資格はないのです、なぜなら、この記事を書いたのもアフィリエイト収入が目的だからです。むしろ思い切った行動に感心するくらいだ!なんてことは言わない、いいことはいい、悪いことは悪い。

個人的の考えですが、これから大田出版に対して、社会的制裁が下されるのではないかと。日本社会は実によくできていますよ。

今回の件で、思い出したのは、「週刊新潮」(新潮社)が、神奈川県川崎市で起きた中1男子殺害事件の主犯格である18歳の少年の実名と顔写真を掲載したことです。あれは賛否がありましたが、今回とはわけが違う。「週刊新潮」は報道倫理に問われたのですが、今回の「大田出版」は倫理そのものに問われているのです。

「週刊新潮」は加害者を罰した形に対し、「大田出版」は加害者を助けた形になりました。ですが、両件は共通点があります。法律上では禁止されておらず、倫理的に問題があるという。

じゃ、行方は?と知りたいところですが、残念ながら、痛快な結末などはありません、本が売れて、印税が入る、それだけです。それが行方です。「なら、俺があいつを探し出して殺してやる!」なんて愚かな考えはしないほうがいい。あなたの人生はそんな安価なものではない。

社会への影響はいかほどに

まず思いつくのは法律の改正でしょう。アメリカみたいに「犯罪経験」を利用した金儲けを禁止するだろう。実は、現在の法律もすべて不備から生まれたものです。

ちょっと恐ろしいは、これを真似する人が出現するのではないかと心配ですね。「人を殺すなら、首を切ったほうがあとあと得をする」と考えてしまう人が、、、私の考えすぎですかね。

事実、残酷極まりない犯罪者は特別扱いされています。こればっかりはどうしようもありません。世は弱肉強食だ!